上野則男のメルマガ − システム企画研修 No.12 ★━━━━━━━━━━━ 上野則男のメルマガ ━━━━━━━━━━━★  ≪今号の内容≫  ■鳩山首相に望むこと  ■京都の会社、名古屋の会社  ■研修(オープン・コース)、セミナのご案内 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━No.12 09年9月━━★   小論に対するご意見・反論(掲載の可否は弊社で判断させて いただきます)、ご寄稿等はこちらにお願いします。     ueno@newspt.co.jp  随時、弊社のホームページにバックナンバを含め掲載いたします。  ご利用ください。     http://www.newspt.co.jp/data/mailmaga/mgbk.html ◆・◆・…━◆【鳩山首相に望むこと】◆━……・◆・・◆    一般の話題で政治と宗教は避けたかたほうがよいと言われます。  今回のテーマは、政治のテーマとしてではなく、  日本国民の1人の期待として取り上げさせていただきます。  先刻よくご承知のように  鳩山さんが代表の民主党が選ばれたのは、  「政権交代」によって「日本を変えてほしい」という  多くの国民の期待があったからです。  鳩山さんは、大変失礼ながら顔もよく  頭も東大出で悪くないようです。  ところが、これまでの状況を見ておりますと、  ご自分の思考の芯や筋ができているようには思われません。    そのため、他人の意見に対して  「よい考えだ」と思うと  「なるほど」と賛同してしまうようです。  周囲にはいろいろな考え方をする人がいますから、  結果として逆の方向を目指してしまうという  矛盾を来たすことにもなりかねません。  たとえば、福祉の強化と法人増税とか、  安全保障の米国依存脱却と財政均衡とか、です。  その多くを行政の効率化に求めるのはいかがなものでしょうか。  そこで期待したいのは、  一つずつの良さそうな施策の集合で政治を行うのではなく  以下の基本戦略の確立です。  「社会保障」 安心の確保  「経済または産業強化」 すべての活動の元手の確保  「国の財政再建」 国の借金を後世に持ち込まない  「外交」 他国との関係の強化  「国民の活性化・満足度向上」 日本が沈没しないための最大の重要課題  (他にも重要な領域があるかもしれませんが)  この5領域に対して  どういう施策を核にしてどういう道筋で  それぞれの成果を高めていくのか、  という基本ストーリが必要なのです。  その図を「見える化」できれば、  その図に照らして自分の考え・信念に基づいて  政策の選択ができるでしょう。  これだけの圧倒的勝利を収めたのですから  それができるお立場のはずです。  大いに期待したいものです。  小泉さんも経済はあまり強くなかったそうですけれど、  「郵政民営化」がゴールではなく  そこを突破口にして  日本の再生を考えておれられたのではないでしょうか。  以下は若干の余談と補足です。  私は毎日ジョギングをしていて  「ムダだな」と思うことがあります。  それは道路の補修です。  各種の工事で道路がつぎはぎになってくると、  舗装の全面更新が行われて  「素晴らしく」きれいな道路になります。  きれいになることはだれしも嬉しいことですが、  自分たちが払っている税金で賄われているのですよ。  自分でお金を出すと思ったら、  それは我慢して将来のために貯金するでしょう?  この道路改修基準は  高度成長でお金がいくらでも入ってきたときの名残です。  見直して欲しいものです。  こういうことを言うと  民主党の主張と同じだということになりそうですね。  ですがこの件について言えば、  この工事で生活をしている人たちがいるわけです。  その人たちだって国民です。  行政の効率化の観点だけでなく  官僚を含め「効率化」されてしまう人たちが  どうやって生活をしていくのかの  積極的プランの裏付けが必要です。  「失業保険で生活しろ」ではあんまりでしょう。  過去最大の失業率で失業保険財政だってパンク状態です。  失業保険による補償より、失業しない仕組みの確立  健康保険の整備より、病気にならない対策の強化  が大事でしょう!  今、そういう考えが出てきてその方向で動いています。  それをもっと全体観を持って  「大胆に早急に」進める必要があります。  そういうことが、前述の「基本ストーリ」です。 ━…‥‥…━…‥‥…━…‥…━…‥…━…‥…━━…━◆━…・◆・・◆ ◆・◆・━◆【京都の会社、名古屋の会社】◆━・◆・・◆ 【京都の会社】  京都にはユニークで業績のよい会社が多いですね。  こういう見方は東京人の奢り、上から目線かもしれません。  京セラ、オムロン、任天堂、島津製作所、ローム、  村田製作所、日本電産、ワコール、宝(元、宝酒造)  なぜこのようにユニークな会社がたくさんできるのでしょうか。  湯川秀樹博士をはじめノーベル賞学者も多いのです。  少し研究してみました。  以下の理由があるようです。 1.明治政府の学術強化施策   明治維新になって天皇を東京に移す見返りに   当時の政府が京都の振興策を積極的に実施しました。   その一つが、学校制度の充実、です。   舎密(せいみ=化学)局の設置なども行いました。   それが京都大学の強さにつながったようです。   京都の会社は、京都大学との産学協同にも熱心なようです。 2.東京への対抗心   長らく京都が都(みやこ)で、日本の中心でした。   それなのに明治維新で東京が都になってしまいました。   これは京都人のプライドとして許せないことでした。   「何が東の田舎者めが!」という対抗心が強いのです。   (強かったと言うべきかもしれません)   東の人間を東夷(あずまえびす)と言ってバカにしました。   その東の「京」に迎合しない対抗心が   ひと味違う個性を生み出してきたようです。 3.戦後の会社で戦前のしがらみがない。   前掲のほとんどの会社は戦後生まれです。   日本中が敗戦で変わりましたが、   東京本拠の会社は旧財閥系です。   無いようでやはりいろいろしがらみもあったのでしょう。   それに引き替え、戦後生まれの会社はしがらみなしです。   京セラの稲盛さん、日本電産の永守さんの言動を見ていますと   そのことがよく分かります。 4.京都人は日本的思考法の権化です。   日本的思考法とは、   伝統を重んじる、村社会でよそ者を差別する、   メンツを重んじる、恥をきらう、等々です。   この思考法が、純粋培養的に維持されているのが京都です。   経営者の皆様は今の欧米風思考に騙されずに   日本人の「心」が分かっているのではないでしょうか。  そういうことで、  京都の会社は頑張っているのです。  大阪の会社は場所こそ西ですが、  第2の東京になってしまって  東京の対抗勢力にはなっていません。  注:この【京都の会社】に関しましては  私の大学時代の友人である小松忠三郎氏に  ヒントを提供していただきました。 【名古屋の会社】  ところが名古屋の会社はどうでしょう。  私は名古屋の会社に対して「偏見」があります。  お断りしておきますが、  名古屋の「人」に対して偏見があるわけではありません。  過去20年以上で名古屋の会社に対して営業が成功したことは、  中部電力様と東邦ガス様だけで、純民間企業はゼロです。  日本全体で250社以上がお客様になっていただいている中で、  です。  「名古屋」の会社の方は、  ナンバ1のT社をはじめ、  衛生陶器のI社、自動車部品大手のD社、の幹部の方が  「御社の商品について教えてください」  と言って当社に来られました。  「教えてください」と言われれば、  ひょっとしたら成約するかもしれないと思って  一所懸命に知恵を出します。  ノウハウを提供してしまいます。  T社やD社の方は何回も来られました。  これはいけるかな(営業成立)と思いますが、  そうではありません。  「大変ありがとうございました」と言われます。  そのお礼の言葉で終わりです。  初めは、「たまたまかな、営業は常に成功するわけではない」  と思いましたが、  「何か根本原因があるな」  と思うようになりました。  最近も名古屋の別の会社で  その仮説を立証するケースがありました。  その仮説(「偏見」?)は以下の内容です。  名古屋(正確には中京地区でしょう)は関東と関西に挟まれて  下手をするとどちらかに飲み込まれてしまいます。  そこで、  「関東や関西の良いところを学んで(盗んで)生き延びよう」  というしたたかな風土ができたのではないか。  複数人が著者の「最強の名古屋商法」(アーク出版)  という本があります。  この本に「名古屋商法とは何か」として  こういうことが書いてありました。  「質素であること(いわゆるケチ)   堅実であること(これもケチかな)   義理堅いこと(コネ、つまり地縁・血縁が重視される)   地味だが物作りに長けていること」  日ごろはケチですが、  これはという時に集中的にお金を使うのです。  嫁入り道具を張り込む話は有名ですね。  その「ケチ」精神からいくと、  自分が足で収集する情報はタダだ  という考えがあっても不思議ではありません。  特に気が良く鷹揚な東京人はカモなのです。  そのような努力で  T社はあそこまで行ったのでしょうから  大したものですが、  人から愛される会社にならないと  長続きはしませんね。  私は日ごろから  「トップはカワイイという面が必要だ」  と言っています。  企業としても人間としても、です。  T社も日本の代表企業として  カワイク人から愛されるようになってほしいものです。 ━…‥‥…━…‥‥…━…‥…━…‥…━…‥…━━…━◆━…・◆・・◆ ◆・◆・…━◆【研修(オープン・コース)、セミナのご案内】◆━…・◆・・◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【目次および開催日程】 http://www.newspt.co.jp/data/schedule.html  ▼ 本格的プロマネ育成方法研究セミナ・・・・・・・9/11 ▼ 第3回 ISトップ・フォーラム・・・・・・・・9/17  ▼ 開発成功の秘策研究トップセミナ・・・・・・・・9/28  ▼ 第36期 MM式‘超’プロマネ養成研修・・・・・10/3スタート ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【セミナ名】本格的プロマネ育成方法研究セミナ  【日時】9月11日(金) 13時30分〜18時(その後、情報交換会)  【費用】無料  【詳細】http://www.newspt.co.jp/data/semina/pm.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  【研究会名】第3回 ISトップ・フォーラム   情報サービス業のトップの皆様を対象に経営改善に繋がるテーマを   ご研究いただく研究会です。つど参加も可能です。    14:00からの部  【講 師】(株)日本コンサルタントグループ 代表取締役社長 清水 正行 様  【テーマ】ソリューション営業力強化の実践    14:30からの部  【講 師】システム企画研修(株)代表取締役 上野則男  【テーマ】情報サービス企業の本物の勝ち残り作戦  【日時】9月17日(木)14時〜18時、その後情報交換会  【費用】会長・社長様お1人参加 :会長または社長お1人6.5万円、 ご同伴者1名付き7.5万円  【詳細】http://www.newspt.co.jp/data/is/is2r1_03.html  【対象者】情報サービス業の会長・社長様 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【セミナ名】開発成功の秘策研究トップセミナ  【日時】9月28日(月) 14時〜19時  【費用】無料  【詳細】http://www.newspt.co.jp/data/semina/tops.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  【研修名】第36期 MM式‘超’プロマネ養成研修  【日時】10月3日(土)〜2010年4月17日(土)*この間研修は計8回 【内容】相互啓発を重視した訓練中心です。  【対象者】プロマネの基礎能力を身につけ、本格的プロマネを目指す方  【費用】お一人 525,000円(税込み) *初めてご参加の場合は特別割引をさせていただきます。お問合せください。  【詳細】http://www.newspt.co.jp/data/epm/epm.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥…━…‥…━…‥…━━…━◆━…・◆ お申し込み・お問い合わせにつきましては本メールへの返信あるいは 弊社HPよりお願いいたします。 ↓ http://www.newspt.co.jp/data/schedule.html ☆★アドレス変更・送信停止等は本メールへの返信にてお願いします★☆ ========================================== システム企画研修株式会社 Tel:03-5695-3130、Fax:03-5695-3131 〒103-0001 中央区日本橋小伝馬町16-2 東事協ビル2F mind-pc@newspt.co.jp http://www.newspt.co.jp ==========================================